技紹介:001 ロッキング ちきり
木製小箱を要望に合わせて作ってきた豊田産業の技を紹介する「技紹介」
今回は木箱を作る際の木の加工をご紹介します。
ロッキング
箱の組み方の一つです。
見た目が似ている組み方でアリ組というのがありますが、アリ組には種類がたくさんあり、
このロッキングもいわばアリ組の一種という感じです。
接着部分の木材を凸凹に木取ることで補強にもなり、見た目にも変化が出ます。
豊田産業のオリジナル商品の跳び箱おもちゃ箱にもアリ組使われてます。ちなみにあちらは側面からは
組み手が見えない「包みアリ組継ぎ」とか言われたりしてます。
千亀利(ちきり)
こちらも補強の方法の一つです。
桐の板に溝を入れてそこにヒノキを差し込んで仕上げてそこからさらに溝を入れたり追加加工をしてます。
チキリというとちょうちょの様なかわいいデザインが有名ですが、このように目立たない所に入れて材料
が薄い部分の補強をするのに用いたりもします。かわいいちょうちょのデザインということで我が町府中が
取り組む木育活動の中のありがとう積木の写真も載せておきますのでご覧ください。
金具の下穴加工
ここには大きな箱を持ち上げるための頑丈な金具が入ります。
使用する金具もお客様と打ち合わせして決めたり、指定があればそれを仕入れたりして使います。
このような平面に穴をあけたりする加工にはルーターという機械を使います。
取り換え可能なドリル穴があり、そこに大小様々なドリル刃をはめてそのドリルで加工面を削りとっていくイメージです。
フリーハンドで行くわけにもいかないので、したい加工に合わせた治具を作ります。それに合わせてドリルではなく本体を動かします。
治具やドリルの稼働などは人の手によるものですが、これらを自動制御でするものがNC加工機と言われます。